ゲームエフェクトデザイナーのブログ | A Real-Time VFX Artist's Blog

About Making Materials on UE, Making Tools with C#, etc

フリーの3Dモデリングソフト「XISMO2」の導入と基本操作

無料で商用利用可能で簡単なポリゴン編集ができてFBXで出力してUE4にもっていける3Dソフトは無いかなと思ったのですが、 GNU General Public License の「blender」の他に「XISMO2(キスモ)」という非商用 / 商用ともにフリーで利用できるソフトをゆーとさん(@yutoVR)に教えていただきました!(ありがとうございます!)

こちらは起動時のスプラッシュウインドウ。

f:id:moko_03_25:20190616230701j:plain

下記の公式サイトからツール本体をDL可能です。
インストーラーによるインストールも必要なく、DLしてすぐ起動できます。

前身であるバージョン1の正式版は2016年4月8日にリリースされたようです。

バージョン2は2018年12月24日にリリースされたようですね。
2になってFBXに対応された模様です。

製作者の方のTwitterこちら

まだ公式サイトのWikiに情報があまりありませんが、バージョン1の解説動画が沢山上がっていて、若干UIが違いますがそちらでカバーできる感じです。

軽く触ってみましたので、ざっくりと基本操作についてメモしておきたいと思います。

XISMO2の概要


●公式の解説動画
xismo講座 第0回~概要 - YouTube

3Dモデリングソフトで読み方はキスモ。
「分かりやすく」「使いやすく」がコンセプトとのことです。

f:id:moko_03_25:20190616230417j:plain

また、3dsMaxのようにモディファイヤをスタックしていけるのが特徴のようです。

カメラ操作


・カメラの回転  マウス右ドラッグ
・カメラのパン  マウス中ドラッグ
・カメラのズーム マウス右 + 左ドラッグ ホイール
・カメラの画角  Shift + マウス中ドラッグ

メニュー上部の「カメラ」ボタンで平衡投影とパースをトグルできる。

プリミティブ


モデルの形状が決まったプロパティの値で定義された状態。

ポリゴン化


頂点・辺・面といった各要素を編集する場合は「ポリゴン化」する。
メニューの「ノード処理>ポリゴン化(Ctrl + E)」

メニュー上部の頂点・辺・面のアイコンのON/OFFは選択可能な要素。

ビュー上で各要素を選択するとハンドルが表示される。
・中央の水色の球をドラッグするとXYZ軸の移動
・Shift + ドラッグするとXYZ軸の拡大になる

UV展開


●公式の解説動画

xismo講座 UV展開 その1 - YouTube

初めて触ってみた際にまずはプリミティブモデルを作成してUVを編集してみたかったのですが、UVを編集する画面を表示しようと思ってメニューの「パネル」「表示」「UV」をざっと見て探せず仕舞いだったのですが、ビューを二画面にすると出てきます。

画面を分割した際にそれぞれ表示したいものを選ぶ方法が分かりませんでした。
二画面にして、片方はパース、片方は正面とかはできるのでしょうか?

また、二画面にした直後はUVを選択しようとUVビュー内をドラッグしても矩形選択のラインが表示されず困りましたが、ビュー上部のUV移動・拡大・回転のアイコンを一度でも押せば選択可能な状態になります。

UV編集周りはまだ快適ではありませんが、今後に期待です。

モデルの結合


現状は複数のモデルを1つにマージする方法を見つけられていません。

一応、ポリゴン化して頂点等を全選択して「選択部処理>コピー」、別のポリゴン化したモデルを選択して「選択部処理>追加ペースト」で1つのモデルにできました。

こちらを最初に試してUE4にもっていった際にはエラーが出てダメでしたが、もう一度同じ手順で試してみたところ正常に読み込めました。

FBXで出力


メニュー「ファイル>エクスポート>.fbx」でOKです。

プリミティブの状態で出力するとUE4でインポートした際にエラーが出る模様です。
ポリゴン化した場合はFBX出力オプションを色々変更しても正常にインポートできました。
ちなみにUE4のバージョンは4.22.1です。

UE4での実験のためにプリミティブモデルをちょこっと変形させてUVを編集した程度のモデルが欲しい場合がちょくちょくあるのですが、非常に便利っ!