ゲームエフェクトデザイナーのブログ | A Real-Time VFX Artist's Blog

About Making Materials on UE, Making Tools with C#, etc

英語の技術記事の冠詞・単数形・複数形(UEの場合)

英語で技術記事を書く際に名詞の冠詞単数形複数形の使い分けに非常に迷います。
そこで UE5 の公式ドキュメントを参考に特徴を抜き出してみました。

 

冠詞が付かないもの


名詞が複数形じゃない場合に「a」も「the」も付かないケースです。

▶ UE の機能名・CG 用語

UE Editor上で機能名・ツール名・項目名・パラメータ名として定義されている場合、単語の頭文字が大文字になり、またドキュメント上でフォーカスされる際には太字で強調されている場合が多いです。

単に CG 用語として説明されるだけだと小文字で書かれている印象です。

Unreal Engine
Lumen
Lumen Global Illumination
dynamic global illumination
diffuse global illumination
diffuse interreflection
Final Gather
Software Ray Tracing mode
Screen Space Global Illumination (SSGI)
Distance Field Ambient Occlusion (DFAO)
indirect specular
Mobility

▶ 距離フィールド

基本的に「Distance Fields」のように複数形で書かれますが「Global Distance Field」だけ単数形で書かれています。

これは「Global」が付いているからでしょうか?(その世界で1つだけだから?)

▶ ライト

shadowed skylight
movable Sky Light
Directional Light

これらは数えられるアクターではなく概念として説明されている時は冠詞が付かない感じがします。なので「Directional Lights」 と記載されることもあります(複数置けるので)。

▶ 不可算名詞いろいろ

ジオメトリは冠詞無しの単数形で表記されているのはまだピンと来ていません。

hardware ハードウェア
ex. your system hardware
space 空間
ex. create space in the GBuffer
geometry ジオメトリ
ex. mesh geometry, scene geometry
performance リアルタイム時のパフォーマンス
ex. real-time performance
detail フル解像度における通常のディティー
ex. full-resolution normal detail
cost 追加のパフォーマンスコスト
ex. additional performance cost
color bleeding ※不可算のColor
noise ノイズ
criteria 基準
information 情報

 

▶ 動名詞

動詞が名詞になったものと考えると「1つ2つ‥」と数えられないのは「そりゃそうだよね」と納得できますが、何にでも例外はつきもののようです。。

 

the が付くもの


直前に話題に出ていて「あの 〇〇」という意味で「the」が付くケースは除外して、それ以外でのケースをピックアップしています。

▶ the Project Settings(プロジェクト設定)

UE 上の固有名詞であり、UE 上に1つしか存在しないものだからでしょうか?

▶ the engine(エンジン)/ the editor(エディタ)

突然登場した場合に「UE」の替わりに使われています。
ex. you have to restart the editor(エディタ = UE を再起動する必要がある)

▶ in the scene(現在のシーン上で)

「現在開いているシーン」は1つだからでしょうか?
また、一般的にシーンを表す場合は「in scenes」が使われている印象です。

▶ 画像が添えられている場合

この場合は、初めての登場でも「the」が付くようです。
ex. bright diffuse materials like the white paint in the apartment below

▶ UE 上のツール名の説明

UE 上のツールの説明時には「the」が付いています。
これは意外でした。そうなんですね。

the Developers Folder
the Content Blowser
the Reference Viewer
the Replace References Tool

▶ パラメータ名や項目名に bar / panel / section / group 等の名詞が続く場合

これは可算名詞が後に続くので「the」が付くのも納得です。

the Tool Bar panel
the Scene Capture group

複数形で登場する名詞


どれも複数あることがイメージできるので納得度は高いです。

consoles ex. next-generation consoles 次世代コンソール
environments ex. detailed environments 詳細度の高い環境
projects ex. newly-created projects 新しく作成されたプロジェクト
bounces ex. infinite bounces 無限バウンス
dependencies 依存関係
projects ex. existing projects 既存のプロジェクト
ones

ex. ones created using Unreal Engine 4
UE4 を使用して作成されたもの

paths ex. any lighting paths ライティングパス
comparisons 比較
lightmaps ex. all lightmaps 全てのライトマップ
systems ex. supporting systems サポートしているシステム
meshes メッシュ
scenes シーン
materials マテリアル
artifacts ex. noise artifacts ノイズアーティファクト
sources ex. manually placed light sources 手動で配置された光源
values

ex. material roughness values マテリアルのラフネス値
※なぜ複数形?

types ex. all light types 全てのライトの種類
features 機能
lightmaps ライトマップ
rays レイ
limitations ex. platform limitations プラットフォームの制限
platforms ex. some platforms いくつかのプラットフォーム
improvements 改善
future releases 今後のリリース
systems ex. operating systems OS
methods 手法・方法
overrides 上書き
surfaces サーフェス
caches キャッシュ
video cards ex. supporting video cards サポートさしているビデオカード
worlds ex. open worlds オープンワールド


ただし‥「material roughness values」でなぜ「s」が付くのかピンときていません。

▶ UEの機能名・CG用語でかつ複数形のもの

これらはそもそも冠詞が不要になります。

Post Process Volumes
Mesh Distance Fields

1つピンと来なかったのは UE の機能でもある「Light Functions」が複数形な点です。
なぜ複数形なんでしょうか‥?

▶ リフレクション

こちらの単語は必ず「s」が付く模様です。
CG用語として抽象的な意味で登場しているように思うのですが、必ず付いています。

Reflections
Lumen GI and Reflections
Screen Space Reflections
indirect specular reflections
refrections system

最後の「refrections system」も単数形になりそうですが「s」が付いています。

単数形のもの


なぜ単数形なのかピンと来ないものをピックアップしています。

a much lower resolution はるかに低い解像度
a higher performance cost より高いパフォーマンスコスト
a Distance Fields representation 距離フィールド表現

 

おまけ


今まであまりちゃんと理解できていなかった部分が「名詞の所有格」と「名詞 of 名詞」の使い分けになります。複合名詞との境がよく分からない場合もあります。

なのでこちらもピックアップしてみました。

名詞の所有格(名詞's 名詞)

<A’s B>の形が好まれるのは、人(20)、国名(21)、組織名(22)、時間(23)、距離(24)などをあらわす場合

(中略)

<B of A>の形が好まれるのは、主に(26)のように、無生物が主語の場合である。


UE の公式ドキュメントに出てきたものはこちら。

Unreal Engine 5's new fully dynamic global illumination UE5 の~
Unreal Engine 4's Screen Space Reflections UE4 の~
Lumen's Global Illumination Lumen の~
the project's Global Illumination and Reflections method プロジェクトの~
the engine's High scalability エンジンの~


少なくとも最初の3つは固有名詞なので所有格になっているのも何となくしっくりくる感じはありますが‥残りの2つはよく分かりません。

下記のように置き換えるのでも良い感じでしょうか‥?

Global Illumination and Reflections method in the project
High scalability of/on the engine

名詞 of 名詞

UE の公式ドキュメントに出てきたものはこちら。

breaking of paths パスの破損
changing of paths パスの変更
bouncing of a surface
the color of that surface
ex. light bouncing diffusely off of a surface picks up the color of that surface
the World Settings of the Level そのレベルのワールド設定
the GPU cost of rendering it  
the GPU cost of rendering them ex. light bouncing diffusely off of a surface picks up the color of that surface


「あれ?」と思った点が2つあります。

まず最初の2つは動名詞なので、そのまま目的語を付けてしまえば「of は不要なのでは?」と思った感じになります。

それから、最後の2つについては動名詞の後ろに目的語が付いていて、こちらの場合は逆に「目的語を付けても良いんだ?」と思いました。

という訳でこの辺りの文法もまだよく分かってません。。

▶ 色々な複合名詞・名詞句

最後に、色んなパターンの複合名詞や名詞句をピックアップしました。

Static Light contribution 静的ライトの寄与
Lumen supporting Clear Coat materials クリアコートマテリアルをサポートしているルーメン
noise being rendered レンダリングされるノイズ
restarting the editor エディタの再起動
computing indirect lighting 間接照明の計算
detailed environments 詳細度の高い環境
A enabled by default デフォルトで有効な A
A which is required for B B に必要となる A
A set to B B に設定された A ※set の過去分詞は set
ex. their Mobility set to Static
A such as B 例えば B のような A
ex. features such as Screen Space Global Illumination