ゲームエフェクトデザイナーのブログ | A Real-Time VFX Artist's Blog

About Making Materials on UE, Making Tools with C#, etc

「Rez Inifinite はいかにして生まれたか」講演メモ

Unreal Fest 2017 横浜のセッション
Rez Inifinite はいかにして生まれたか・我々が目指すシナスタジア(共感覚)表現の未来」のメモ。

Enhance 代表 水口 哲也さん
セガラリースペースチャンネル5Rezなど 音楽との融合をやり始めた
2016年にRez Infietをリリース
 オリジナルはRez(2001)
 どうしてもVRにしたかった
 昔、効果音が音楽家して音楽と映像がシンクロする妄想
 頭の周りをまわったりダイブしたり背後から追い抜かれたり色々なことをイメージ
 しかし最終的にはそれを二次元の画面に押し込む必要があった
 とてもとてもフラストレーション
 ついにフレームが無くなって立体視でものを見れる
 ついにシナスタジアが表現できる
 パーティクルと音楽が融合、立体的に見る
 そういう表現のためにどうしてもUE4を使いたかった
 ゲームの中にExeがいくつか分かれている

PS4VRでリリース Area Xは追加ステージ、ここはUE4で作成
Steamでも8月に発売 Oculus Rift、HTC Viveにも対応

プレイしていて演奏感が出てきてノリノリになってくる
音楽を目で見るような体験もプラスになる
しかし決定的に気持ちの悪い瞬間はいくつか残った
どういうところで残ったのかというと‥
 パーティクルが沢山ある ディメンションや面が無い
 ソリッドなものになると近づくとクラっとくる
 あまりパーティクルを増やし過ぎると‥
 立体視になったこともあるが、適正なパーティクル量にしたことで気持ち良さが出た
 面で見せない 演出的に スケルトンで透けるとか
 そういう瞬間があると脳は大丈夫みたい 発見だった

イギリスのEDGEに18位 非常に嬉しかった
 上位は任天堂が占めていた

Enhance 制作スタジオではない 映画でいうところの配給会社に近い
Rez Infiniteはプリプロを18ヵ月
 3人でArea Xの構想をずっと1年半くらい立てていった
 本当に良いと思った時にお金を集めた
 投資を募ったりパートナーを募ったり
 借金をして作った
 プラットフォーマーの方々と話をして資金をちょっと頂いて進めて
 それからEnhaceで資金調達をした
 マーケティングをして発売 これを3人でやった
 今は5人 パブリッシング事業 2人はアメリカにいる
 昔は絶対にできなかった
 今が一番楽しい
 本当に好きなことを、いいと思うことをできている
 パブリッシャーになれたことが大きい
 昔は大きい会社にお願いしてプレゼンして売ってもらうしかなかった
 映画業界のように自由にダイナミックにならないかと思っていた
 今はデジタルパブリッシングが可能だけど、パッケージを売る必要が無くなった
 今もまだパッケージの割合は大きくて
 デジタルOnlyだと半分以上ロスがあるが、自由でヘルシーだと実感している

それから開発エンジン
 昔はどこも自社開発エンジン
 ネイティブでゲーム作るのが当たり前
 そこからゲームエンジンが登場してきて
 色んなプラットフォームに出せて色んな表現ができるようになった
 これがもっともっとできるようになる UE4はそうなって欲しい

自由な雰囲気になってきた
 インディーでゲームを作ってグローバルで売れる、楽しい時代になった
 そういう実感がある

オリハルコン
 ドームに4Kで映し出す 半球型のディスプレイ HMD不要
 ドーム投影を100人で鑑賞するイベントをやった
 未来館

「色を聴く」「音を視る」

Rez(2001)
 PSやDCの時代はハードにヘッドホンジャックが無かった 寂しかった

Lumines(2004)Vita
 次世代ウォークマン ついにヘッドホンが来たか
 もっとカジュアルに簡単に遊べるパズル Rezの感覚を持った

Child of Eden(2011)
 Kinectを使ってアナスタジア体験を作りたい Ubi Softと一緒にやった
 PS3/Xbox360の時代

Making Process of Child of Eden(2011)
「シナスタジアエンジンを作ろう」
 コンセプチュアルな状態
 音をトリガーにしてビジュアルをどんどん変化させる 振動として伝わったり
 UE4使ってないので ネイティブで
 そういうエンジンを作った
 プログラムアート
 実際には使われなかったが
 音を拾ってビジュアルを表現 音だけで動いている
 パーティクルの量、数、飛び散り方
 音楽を見るような体験

リアクションが欲しい
 コントローラ 身体に括り付けて
 Kinectでやったら振動のオーケストラができるんじゃないか
 結構良かった
 振動が交互に来たり
 トランスバイブレーター 手と足など距離があると気持ちが良い
 Child of Edenもそういうことができるよと言ったがそんなに多くの人が試していないかも
 Rez Infiniteもできるので自作でシナスタジアスーツを作ってもらったら
 体験できるのでやってみて欲しい
 音楽を振動で感じる
 今の振動は結構すごいところまで進化している 任天堂switchのHDハプティックとか
 26個の強力な振動機が付いている 堅いものから柔らかいものまで表現できる
 これを昔からVRと一緒にやりたかった
 色と光で表現するためにLEDを付けたり
 ライゾマティックのチームと一緒にやったり
 慶応大学の振動研究チームと一緒にやったり
 空間全体に拡張してみよう
 1人のVR体験を大きくプロジェクションして
 触角を椅子の中に強力なアクチュエイターを入れてLEDと一緒に光らせて
 六本木ヒルズの上で
 ※Synesthesia Suit で検索すると出てくる?

シナスタジアエンジンとは何か?
 共感覚的な気持ち良さを作り出すモジュールをUE4上で展開する
 色々な実験をしている
 UE4の色んな機能を組み合わせるとできることではあるが
 これに満足はしていなくて、どうやったらもっと気持ちの良い表現や
 体験を生み出せるかを試行錯誤しているところ

 開発を継続していきたい 終わりが無い もっとすごい経験
 VRやMRの未来で作っていきたい
 ゲーム以外のプロジェクトも進めていきたいと思っている
 メディアアートだろうが空間的なアートだろうがゲームだけではなくもっと広く見て
 ラボを作ってしまおう 共感覚ラボ
 表現や実験をもっともっと積極的にやっていきたい
 他のクリエイティブなチームとアライアンスを組んでやっていきたい
 興味がある方がいらっしゃれば、仲間を探しているのでぜひご連絡を
 国籍・年齢問わず 一緒に仕事をしたい人 UE4の使い手
 hello@enhancegames.com